昨年末に、少し修理が必要になり、
バイオリンと弓のメンテナンスをしました
その時の、《弓》のお話です
弓のメンテナンスで1番多い【毛替え】
まず、弓の毛替えについて
バイオリンの弓は木製で、
毛は馬の尻尾をしようしています🐎
弓の毛を替える頻度は様々ですが、
音大生レベル(毎日、一日中弾く)で弾く
場合には、半年に一回くらいが理想的です
弓の毛には突起のようなものがあり、
松脂の粉をつけて、バイオリンの弦を擦って
音を出しますが、この突起が擦り減ると
替え時になります
ただ、毎日弾いていて、急に気付くものでも
ないので、私の場合は
時期を見て替えたり、
何か大事な本番がある前に替えたり
といった具合です
今回は12ヶ月で替えました
メインの楽器意外にも、
子どもレッスン用で、傷がついても
大丈夫なようにリスク管理しているので、
メインの弓の毛替えの時期は
自分で計っています
よく弾いた証⁉️皮の張り替え
また、今回は他にも直したいところがあり、
サムグリップが擦り切れて
一部欠損していたので、
巻き直していただきました
※サムグリップとは、弓に巻いてある黒革のことです
このサムグリップですが、
トカゲ🦎の皮を使っています
私は親指が当たる下面部分が擦れて
一部なくなっていたので、きれいにして
いただきました✨
そうして3つ目‼︎
フロッグ(毛箱)と、弓の竿の設置面が
ガタガタ動いてしまうのが気になって
いたのを、相談しました
工房では、フロッグを外したところ、
金属が当たる溝が削られすぎていたことが
わかり、フロッグの内側の溝(カットの
向きが、少し斜めな造りだったので)を
少し埋める形で補強していただく修理を
施していただきました
気になるお値段は?そして内輪も要チェック
この3点と、バイオリンの板の剥がれの
修理、それから駒の向きを正していただき、
今回の代金の総額は、
¥22,000でした‼︎
金額だけ見ると、え?高い!(◎_◎;)
…と思いがちではありますが、
私の個人的な経験からすると、
良心的な価格だと思います
弓の毛替えだけでもおよそ¥8,000です
工房によっては毛の種類によってもっと
高値になります
【個人的調べ】
駒の調整 ¥2,200
はがれ接着 ¥3,300
ニスリタッチ¥3,300
弓毛替え ¥8,800
サムグリップ¥3,850 ※牛か羊皮だと2,750
フロッグとスクリューの穴うめ ¥5,500
一般的なリペア価格に当てはめると
おそらくこんな感じです
しかも、フロッグについては複数箇所を
いじっているので、もう少し高そうです💧
そうすると、今回お願いしたところでは
良心的な価格だな、と思った次第です
オールド楽器はどうしてもメンテナンスが
必要ですよねーと、職人さんもお話されて
いました
出音は断然よいし、ビジュアルも良いけど、
維持するのは正直なところ、ある程度お金がかかります
ビンテージや中古車と同じ、
と思っていただくとよいかもしれません
今日はメンテナンスの体験談と
修理価格の解説をさせていただきました
また豆知識も時々投稿していきますね♡